Phantasy Garden

本日はがっつりマニアックな話題を提供します、管理人の悠です。表題通り、Dell Inspiron mini 12にFedora 10をインストールし、常用することとしました。Fedora 11でない理由は後述。今のところ、とりあえず実作業に差し障りない程度にはパフォーマンスを維持しているのでなんとか使用に耐えうるのではないかと。

以下、興味ない人は華麗にスルーすることを推奨。

まず始めに、Fedora 10を採用した理由。まぁ理屈は非常に簡単でmini 12ではFedora 11の使用に耐えないと思ったからなわけでして。スペック的な問題か、それともドライバが枯れきっていないせいかは分かりませんが、とにかく重い。コンソールのスクロールにラグが生じるってのは結構な状態だと思います。

で、問題はHDDエラーにあったんじゃないかと以前のログで言っておりましたが、これについては関係なさそうという結論に至りました。DellのカスタムUbuntuを利用していた限りでは、フリーズらしいフリーズは結局最後まで起きず。HDDも使用率99%超、残り容量が500MBを切るくらいまで耐久書き込みしてみましたが、特に問題は起こらず。この時点でHDDの問題という線は希薄だったんですが、やはりSmartから妙な報告が消えないことと相互検証という意味合いから、mini 12に合うSSDを購入してしまいました。MTRON社製の1.8インチZIF 32GB SSDです。リードライトが他のSSDよりも優秀ということで購入。追加出費が25000円ですたい……。

懐の痛い出費はさておき。Dellの保証が受けられなくなるのを覚悟して、mini 12を内部まで分解ですよ。このmini 12、他のノートPCと違ってHDDへのアクセスがやたらと困難です。裏蓋を開ければそこにあるってシロモンではなく、ヒンジの取り外し、キーボードの取り外し、パームレストを取り外してようやくお目見えとなります。詳しい手順や参考サイト様などは、サポートマニュアル(Dellサポート)を初めとして、Inspiron mini 12 分解(へろへろ日記)、Inspiron mini 12のHDDをSSDに換装(Neoのおきらく報告)など。

で、やってみた結果ッス。

mini 12 HDD mini 12 SSD

内部へのアクセスは予想通り悪戦苦闘といった感じ。なるべく傷を付けないように慎重に行っていましたが、タッチパッド端子の固定用コネクタをちょっと壊してしまったよ……(´・ω・`)。固定できなくなったわけじゃないし、タッチパッドも正常に動作したので実害はなかったんだけども。なんとか換装を終えました。

しかしこれでFedora 11をインストールしてみたんですけど、相変わらずフリーズは頻発。若干HDDへのアクセスが軽くなった感じがしますが、フリーズが直らなきゃどうしようもない。HDDの問題は解決したので、次の方策を考えます。

Fedora 11が使えないなら10を使ってみるか、とインストールが11よりも若干手間なのですが、Fedora 10をインストールしてみることにしました。10のほうではインストール時にグラフィックドライバが正常に働いていないので、グラフィカルインストールを行うことが出来ません。テキストインストールでとりあえず最小限のデータをインストールするものの、firstbootで文字化け発生。やむなくfirstbootをすっ飛ばすために、インストール直後の再起動の後、ランレベル1で起動。以下、X Windowを起動する準備をここで行っておきます。

基本的な手順はFedora 11と変わらないのですが、幾つか変更点あり。

# yum install kernel kernel-devel kernel-PAE-devel kernel-PAE-devel
// PAE版カーネルは、実際には使用しないがpsbドライバのインストール時に要求される
# yum update
# yum groupinstall "development tools"
// 開発環境の整備

# rpm -ivh http://download1.rpmfusion.org/free/fedora/rpmfusion-free-release-stable.noarch.rpm
# rpm -ivh http://download1.rpmfusion.org/nonfree/fedora/rpmfusion-nonfree-release-stable.noarch.rpm
// RPM Fusionのリポジトリ登録は必須

# yum install libudev-devel libxcb-devel
# yum install mesa-libGL-devel
# yum install xorg-x11-server-devel
# yum install kmodtool
# yum install buildsys-build-rpmfusion-kerneldevpkgs-newest-i686
// 各種要求されるツール・ライブラリのインストール
// buildsysはi686版をインストールする

# export HOME=/root
# cd /root
// ランレベル1のため、HOME変数を定義しておく必要がある
// /rootに移り、コンパイルの準備

# wget http://adamwill.fedorapeople.org/poulsbo/libdrm-poulsbo-2.3.0-1.aw_fc11.src.rpm
# wget http://adamwill.fedorapeople.org/poulsbo/psb-kmod-4.40-1.aw_fc11.src.rpm
# wget http://adamwill.fedorapeople.org/poulsbo/psb-firmware-0.24-1.aw_fc11.src.rpm
# wget http://adamwill.fedorapeople.org/poulsbo/xpsb-glx-0.11-1.aw_fc11.src.rpm
# wget http://adamwill.fedorapeople.org/poulsbo/xorg-x11-drv-psb-0.31.0-1.aw_fc11.src.rpm
// 必要なソースのDL

# rpm -e --nodeps libdrm libdrm-devel
# rpmbuild --rebuild libdrm-poulsbo-*
# rpm -ivh rpmbuild/RPMS/i386/libdrm-*
# rm -rf rpmbuild
// libdrm-poulsboだけは先にインストールする必要あり

# rpmbuild --rebuild psb-firmware-*
# rpmbuild --rebuild xpsb-glx-*
# rpmbuild --rebuild xorg-x11-drv-psb-*
// psb-kmod以外は変更無し

# rpm -ivh psb-kmod-*
# cd rpmbuild/SPEC
# vi psb-kmod.spec
// ソースを編集する必要有り。%defineを追加する

// ----- Edit the file -----
%define _target_cpu i686
// ----- End of edit -----

# rpmbuild -bb psb-kmod.spec
# cd ../RPMS
# rpm -ivh i[36]86/*.rpm
// 作成したRPMをインストール

psb-kmodのインストール時、CPUの定義を行っておく必要があるので編集を要します。これがないとビルドできないはず。インストールが終われば、xorg.confを所定の場所に設置。

# vi /etc/X11/xorg.conf

// ----- Edit the new file -----
Section "ServerLayout"
	Identifier     "X.org Configured"
	Screen      0  "Screen0" 0 0
EndSection

Section "Device"
	Identifier  "Card0"
	Driver      "psb"
	VendorName  "Intel Corporation"
	BoardName   "System Controller Hub (SCH Poulsbo) Graphics Controller"
	BusID       "PCI:0:2:0"
	Option      "IgnoreACPI" "true"
EndSection

Section "Screen"
	Identifier "Screen0"
	Device     "Card0"
	DefaultDepth 24
	SubSection "Display"
		Depth      8
		Modes      "1280x800" "1024x768"
		Virtual    2048 1200
	EndSubSection
	SubSection "Display"
		Depth      16
		Modes      "1280x800" "1024x768"
		Virtual    2048 1200
	EndSubSection
	SubSection "Display"
		Depth      24
		Modes      "1280x800" "1024x768"
		Virtual    2048 1200
	EndSubSection
EndSection

後はfirstbootが行われないので、時計の設定を行ったりユーザを追加したりしておくとreboot時に面倒が少なくなるので吉。とりあえず、こんな感じで1280x800の表示が可能。一応フリーズはかなり減っており、環境移行ができる程度にはなりました。時折原因不明でフリーズすることがあるのですが、これがハードウェア的な問題か、ドライバによる不具合なのか、それともドライバの設定が悪いのか、今のところ判別はついておりません。安定しているのかの判別はもうちょっと先の話になると思います。

はやく公式にpsbドライバをリリースしてくんねぇかなぁ。

Comment

Commented by Vared 2009-07-25 11:14:46

SSDに換装まで行うとはさすが。

一方、私はEeePC 901-16Gを購入した。
寝モバ楽しいです^q^

Commented by 悠 2009-07-26 01:51:50

EeePCも悩みましたが、最終的にはこちらに落ち着きました。
しかし、果たしてこの選択は正しかったのかどうか……。Fedoraが安定するかどうかが鍵です。

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