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DeepMindの囲碁AI「AlphaGo」、引退へ(srad.jp)

またAIか……と呆れられるかと思いますが、またです。というかここに書きそうなコンピュータ系の話題で、最近のトレンドは猫も杓子もAIなんですよねー。ちょっと前の「ビッグデータ」もそうでしたが、今のバズワードといっていいくらいです。AIでできること、できないことも大分分かってきたらしいですし、「できること」に入っていてかつホットな話題はこんな感じですぐにニュースに取り上げられるようでして。

さておき、そのAIで囲碁界に衝撃を与えたAlphaGoが引退だそうです。最後のプロ棋士対戦で、人類最強とまで言われた柯潔九段に3戦全勝。これ以上のプログラム開発はやらん、てことですかね。チームも解散するようですし、Googleとしてもプロ棋士のレベルを超えて目的は達成したという感じでしょうか。

ほんの数年前までは、囲碁でコンピュータが人間に勝つなんてまだまだ先の話、なんて言われていましたけど。ブレイクスルーというのはまさに一足飛びで業界を変えてしまうくらいのもんなんですね。将棋も人が勝てる範囲を超えてきているようですし、あとはコンピュータの計算資源で勝負が決まるくらいなのかもしれません。最終的に、こういったテーブルゲームは先後のどちらかが必ず勝つというところまで解明されれば、ゲーム研究としては終わるんでしょうかね。

そういえば電王戦も終了して、新しく叡王戦(shogi.or.jp)がタイトルとして決まったそうです。新規の将棋タイトルは34年ぶりとのこと。これを聞いてまず思ったことは、羽生さんが永世七冠をとる前に八冠目ができてしまったか、ということでしたが。今までのAI将棋とは関係なく、持ち時間1時間の早指し勝負という感じなんですね。ドワンゴ主催なんで、そのうち棋譜とかもニコニコ動画とかで見られたりするようになるでしょうから、それに期待しておこう。

最後の「電王戦」、将棋ソフトの勝利で幕 佐藤名人は雪辱ならず(nicovideo.jp)

ひとつ前のログから今日まで一個も書けなかったのは予想外でしたが、ちょいと新年度になって本業のほうが忙しくなってまいりました。それで、佐藤名人の電王戦第2戦。棋譜は公式サイト(denou.jp)から見られます。

二手目の4二玉はまぁ、Ponanzaっぽいといえばそんな感じの手で、その後は後手からの一手損角換わりになり、名人の棒銀から穴熊、Ponanzaが銀矢倉の守りあい。ゆっくりした流れかな?と思ったんですが、64手目の5六角打から一気にPonanzaに流れが傾いた感がありましたね。そこから名人側が守勢に回ってしまって、竜を作られたあたりで形勢は完全に後手側に。馬を引き付けても金打で鉄壁の城塞を築き、あとはリードを守るだけとなってしまうということで、名人の投了。いやー、1戦目もそうでしたけど、Ponanzaの完勝で、隙が見当たりません。というか名人側の63手目の5六歩がもしかしたら敗着になるのかもしれませんけど、棋譜の流れ的には至って普通の手というくらいにしか思えませんでした。あの角打から竜ができるところまで見えていたら、Ponanzaに勝てるんでしょうか……。

なんというか、もう人間には及ばない領域に入って行ってしまった感があるAI将棋。電王戦はこれが最後とのことですが、もうあといくばくかも経てば、将棋ソフトはプロ棋士でも勝てないというのが一般的な認識になってしまうんですかねぇ。既に今までの戦績だけでもAI側が大きく勝ち越しているということが全てなのかもしれません。その先は、どこを目指すんでしょうかねぇ。

速報・電王戦第1局は佐藤名人敗れる。ポナンザはほとんど時間を使わず、トラブル発生しても関係なし(engadget.com)

速報記事と銘打ってますが、4月1日に行われた電王戦の第1局。棋譜は将棋連盟の中継サイトが良いですね。Flashプレイヤーが必要ですが、1手ずつに解説がついているのでわかりやすいです。

棋譜中継にプロ棋士の解説があるので展開や手の意味はそちらを参照してもらうとして、全体的には完封された感がありますね。トラブルがあったり、初手3八金が飛び出してきたりと、対人戦とは趣の異なる一局ですが、内容はプロに全く引けを取らないAIの指しっぷり。現役タイトルホルダーの名人が、ほとんど攻め手を見いだせずに投了とか、AIの読みが鋭すぎる。手の解説を追っていると、棋士側でも想像している手とそうでもない手がだいたい6:4くらいで、その想像していない手が妙手だったりするのがなんともはや。初手3八金もそうですが、意外な手を上手くとがめられないと、互角以上に戦われてしまうんですね。AI側の局面を組み立てる構想が凄まじい。

個人的にAI将棋も好きですけど、やっぱり人間の底力を見せてほしいとも思ってしまう今日この頃。次回第2局は5月20日ですかね。佐藤名人の構想に期待しませう。

米国家安全保障局、中国のスーパーコンピューターに対し危機感を示す(srad.jp)

記事内容は、現状維持では2020年頃までにスーパーコンピュータ(HPC)業界を引っ張っていくのは中国になるだろうと米国専門家が報告している、という話。まぁ、このままだとまず間違いなく中国がHPCのリーダーとなると思います。既にLINPACK基準のTOP500でもトップだし、ランクイン数も遠からずトップになるでしょうね。米国におけるHPC部門の予算が著しく増えるなどしない限り、という条件付きですが、むしろその条件を達成できるほうが今の政治状況を見ているとしんどいんではないかと。

日本のHPCは医療創薬、ものつくり、防災・減災に力点を置いてますが、その他の国では軍事開発も当然あって然るべきターゲットです。中国がそのためのお金を出し惜しみするわけもなく、今後投資額はますます増えるでしょう。一方の米国はトップにあまりやる気が感じられない。日本も米国の後追いって感じですし、言うまでもなく予算増額は不可能。

ほんのわずか3年後の話ですが、国際的な政治情勢が大幅に変わらない限り、これは既定路線なんじゃないかと思います。日本も現状でも頑張って食らいつくことはできるかもしれませんが、ない袖は振れぬという言葉もありますし、人とお金がなければ始まらないことは大いにあります。願わくば、現実的にそのあたりを打算できる人に予算を組んでもらいたいですけどねー。

日本IBM、AIを使った気象予測へ参入(srad.jp)

ちょっと忙しいとすぐにサボるのが悪い癖。今日は最近割とよく目にするようになったAIによる、気象予報のニュース。

正直、IBMのような大企業が気象業界にビジネスとして真正面からカチコミにいくのは予想外でした。地球科学系の分野って、工学や医学薬学のように産学連携で利益を出すのが難しいと思っており、民間企業としていくつか気象予報会社はありますけども、どこもベンチャー企業から抜け出せてないような感。そこに大企業のIBMがぶっこんでくるということは、それなりに勝算と利益を見込んでいるってことですからね。気象情報をいかにお金に換えるか、というのはあんまり注目されていなかったように思います。その点だけでも、このAI気象予報士の動向は気になるところです。

肝心のAI気象予報士がどの程度成果を見込めるかということについては、深化学習によって地域気象の癖みたいなものをうまく取り込めば、結構精度の良い予報が出せるんじゃないかと思うんですよね。人間の経験と勘で、この地域でこんな気象状態になったときはこんな感じの雨風が予想される、といった予想部分はAIがかなりリードできると思います。なにせ昔の気象情報を使って線形非線形関係なく統計的ダウンスケーリングができるようなもんで、精度は人間の比じゃないと思います。気象モデルの不完全性や気象観測データの不確実性といった部分も、深化学習である程度補正できるんではないですかね。

問題は出口戦略というか、いかにその進歩的な気象情報をお金にするかというところで、それでもIBMなら何かしてきそうな気がする今日この頃。気象予報はAI様がやって当たり前のような世界が間近に迫ってきているのかもしれませんね。

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