Phantasy Garden

唐突に、そんな「何かを為す」ということをしてみたいと思った――。

まぁ、この高度情報化社会の中で「新しいことを為す」のは非常に難しいことかもしれません。やろうと思ったことが実は既に世界のどこかでやり終わっていて、なんてよくある話。それを考えつく人は幾らでもいるから、自分にしかできないことなんて無いんだな――と進化していく社会を見つめながら諦めていく日々。パソコンの画面の前で仕様書とか読んでいると、そんなことを深夜に叫びたくなるものです。近所迷惑。

そんな「新しいこと」はあんまりないわけですが、しかし「不満なこと」って割とありませんか。日常の中で、こうできたら便利なのに。大学まで空を飛んで行けたらいいのn(ry

空を飛ぶ云々はさておき、それを解決することはどんな形にしろ一歩前進していると思うんですよ。こうこうする機能があるものが欲しいんだけど家にそんなものはないから作ってやろう――と思って調べてみたら既に売ってありました、とかでも、少なくともそういうものが販売されているということを知って、問題解決の道が見えたわけですよね。これは前進ではないでしょうか。例えその製品の値段が数十万とかで手が出せなかったとしても、コスト云々に関してはその人次第です。どうしても欲しければその値段を払うでしょうし、コストを削減する方法を模索するのもまた一つの方法です。パソコンなどはいい例でしょう。メーカー製なら二十数万でも、必要な機能だけ切り詰めれば安くすることもできる、と。これは一例に過ぎませんが、ここで焦点を当てたいのは「問題を解決すること」そのものです。

上記のように、欲しい機能を備えた製品があるとしたら、お金に余裕があればそれを買うのが手っ取り早いです。が、そのお金を払えなかったり、そもそもそんなものが売ってなかったりした場合はどうでしょうか。単に、諦めますか? それも一つの方法です。しかし、「解決」にはなっていないはずです。

家電製品を作れ、というのはさすがに無理な相談なので、パソコン等のソフトウェアでの話に移りましょう。こんな機能を持つソフトが欲しい。けどネットで探してみてもそんなものはない、もしくは高額な製品としてしか売っていない。画像を加工したいからフォトショップみたいなソフトを作れというのも無茶ですが、たとえばファイル名を一括変換したいとかみたいものではどうでしょうか。そのくらいはネットのどこかにあるかもしれません。特にWindowsでは、ファイル名の一括変換などの作業は面倒なので、同じように不満を抱えていた人が既にソフトを作っている可能性は大いにあります。さらに一歩踏み込んで、ファイルの文字コードも変換したいときは? ファイルの内容を参照して、ある一部だけ変更を加えていきたいときは? それが現在のディレクトリだけでなく、サブディレクトリまで含んで実行したいときは? 最終的にはそれらのデータを圧縮して一つのところに保管しておきたいときは? それらを定期的に実行したいときは?

くどくなってきたのでこの辺りで切りますが、ファイル内容の変換やデータ圧縮・保存の実行などは面倒なものです。それは実行するファイルの数と実行頻度に比例して増えていきます。定期的にバックアップをした方がいいと分かっていても、面倒だからしていないというのは誰しもが思うところでしょう。要は、それが「不満なこと」なんですよ。そして、そういった個人的な要求(特定ファイルの特定箇所の改変などのローカルな部分)までカバーしている既存ソフトウェアというのはそう多くはありません。機能の過不足分を、使用するソフトウェアの数で補っているというのが現状ではないでしょうか。どうしてもカバーできない部分は手作業で、と。

生活は、それらの小さな「不満なこと」が無数に存在しています。けど、あまり皆は意識しません。「小さいこと」だから、多少疑問に思っても不便なまま過ごしています。

話を戻して、「何かを成し遂げる」ということは別に新しいことである必要はなく、そんな「小さな不満」を解消していくことから始まります。その解消には、手作業でやる以上の労力が必要になるかもしれません。なんでそんな馬鹿なことを、と思うかもしれませんが、それが頻繁に使うものであればあるほど意味が出てきます。私はWindowsからLinuxに移行して、面倒な処理をシェルスクリプトで自動化することができたことは、かなり素晴らしい恩恵だと思っています。Windowsでは、そんな簡単な処理を自動化することさえ、Linuxを使う以上の知識を要求されますから。

「何かを成し遂げよう」と思った人は、まずは身近な不満から解決していってみませんか。私は、PHPやPerlをそうして覚えました。毎日の更新が面倒だから、掲示板に書き込む感覚で日記が出来たらいいなと思って日記スクリプトを作りました。次第に簡単にページ管理をしたいと思ってテンプレートを作り、それを呼び出して使う形にすれば楽だということを知りました。知識が増えたから、考える幅が広がったということです。プログラムも組んだことのない時に、テンプレートを呼び出して処理を使い回すなんて考え方ができるはずもありませんから。

世界で報じられている「成し遂げられたこと」は、素晴らしいことばかりです。だけど、その「素晴らしさ」にだけ目を奪われて、いきなり自分もそんな「素晴らしいことを成し遂げる」というのはちょっと駆け足が過ぎるのではないでしょうか。まずは「問題を解決する能力」を身につけ、そして小さなことでも「解決した実績と自信」をもち、その上で初めて「誰も知らない、分からない問題を解決するための方法を見定められる」ようになるんだと思います。それは参考集の問題を機械的に解くことではなく、問題への解決意欲と理解ができてこそのことですが。

「成し遂げること」の道には、終わりがありません。「成し遂げた後」には「次に為すべきこと」が見えてくるでしょう。それは問題が「問題である」と認識する能力です。するとその「問題を解決するための方法」を見つけなければなりません。見つかれば、その方法で本当に解決できるかどうか、解決できなければどうすればいいのかという試行錯誤があります。そして解決できるとまた次があって――と、終わらないループのようです。しかし、それは間違いなく自分自身の力を高めていくことになるはずです。

時には、ちょっとだけ休憩もしながら。

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